点検・整備 GUIDE
車検では教えてくれない車載品の期限|発炎筒・パンク応急修理剤・チャイルドシート・スマートキー電池(控えシートつき)
ダッシュボードの下に入っている発炎筒を、最後に見たのはいつでしょうか。車検に出していれば誰かが見てくれていると思いがちですが、期限についてはそうとは限りません。条文を読むと、車検で見ているものと、見ていないものがはっきり分かれます。
Excel形式(.xlsx) / 3シート / 登録不要
車検では、発炎筒(非常信号用具)が積んであるかを見ます(道路運送車両の保安基準 第43条の2)。ただし見ているのは備付けと状態で、検査の規程(自動車技術総合機構 審査事務規程 8-98)にあるのは「自ら発光するか」「振動や衝撃で損傷・作動しないか」「損傷し、または湿気を吸って性能が著しく低下していないか」の3点です。有効期限・使用期限・製造年月という語は、保安基準にも細目告示 第142条にも審査事務規程にも出てきません。そのため「期限切れだと車検に落ちる」とも「期限切れでも必ず通る」とも言えません。期限を見る決まりが無いのは発炎筒だけの話ではなく、パンク応急修理剤・チャイルドシート・スマートキーの電池は、そもそも車検と関係がありません。これらの期限はどれも買った日や交換した日から数えるので、自分で控えておくしかないのが実際のところです。
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FOR YOU
この記事がおすすめの人
- 発炎筒の期限が切れていて、車検に出す前に気になっている人
- 車に積みっぱなしのものを、一度まとめて確かめておきたい人
- チャイルドシートをいつまで使えるのか、本体を見ても分からなくなった人
KEY POINTS
この記事の要点
- 1車検で見るのは「積んであるか」と「損傷・湿気」。有効期限は検査の規程に無い
- 2パンク応急修理剤・チャイルドシート・キーの電池は、車検とは関係がない
- 3期限はどれも買った日・交換した日から数える。買った日を控えていないと分からない
CHECKLIST
車に積んだまま、期限が切れていきやすいもの
- 01発炎筒(非常信号用具)。本体に期限の印字がある。マツダは購入日から4年を目安と案内
- 02LEDの非常信号灯(発炎筒の代わりに積んでいる場合)。電池の消耗を見る
- 03パンク応急修理剤。ボトルに有効期限が表示されている
- 04チャイルドシート・ジュニアシート。標準使用期間は新規購入日から数える
- 05スマートキーの電池(主キーと予備キーの両方)
- 06予備キーそのもの。使っていなくても電池は消耗する
STEP BY STEP
車載品の期限をまとめて確かめる手順
- STEP 01
積んであるものを出す
助手席の足元(発炎筒が付いていることが多い)、ラゲッジの床下(パンク応急修理剤・工具)、後席(チャイルドシート)を順に見ます。どこに何があるかは、車種によって違うので取扱説明書で確かめます。
- STEP 02
表示を読む
本体やボトルに印字された期限を読みます。発炎筒は筒の側面、パンク応急修理剤はボトルのラベル、チャイルドシートは本体に貼られたラベルに書かれています。
- STEP 03
表示が無いものは、買った日から数える
スマートキーの電池のように表示が無いものは、交換した日から数えます。ホンダは約2年、スバルは約1〜2年と案内しています。買った日・替えた日が分からないものは、この機会に今日の日付で控え直します。
- STEP 04
期限の3か月前を控える
期限そのものより、「次に見る日」を控えておくほうが実用的です。配布しているシートは、期限の3か月前を自動で出します。
- STEP 05
切れていたものを買い替える
発炎筒はカー用品店やディーラーで買えます。マツダは、期間内でもピック部にさびがあれば本体ごと交換するよう案内しています。チャイルドシートは、標準使用期間を過ぎたものは部品の経年劣化で本来の性能を果たせないおそれがある、とコンビが注意しています。
- STEP 06
買った日を残しておく
次の期限は、この買った日から数えます。レシートを撮って日付と一緒に残しておけば、次に迷いません。コンビは、標準使用期間が購入日から数えるものであることから、レシートと取扱説明書を保管するよう公式に案内しています。
POINT 01
車検で、発炎筒の何を見ているのか
まず、車検と発炎筒の関係を整理します。道路運送車両の保安基準 第43条の2は、自動車には非常信号用具を備えなければならないと定めています。発炎筒は、この非常信号用具にあたります。備えていなければ不適合です。
では、何を見て適合・不適合を決めているのか。実際の検査の基準は、独立行政法人 自動車技術総合機構の審査事務規程にあります。使用過程車の継続検査を扱う 8-98 で、性能について書かれているのは「自ら発光するものであること」「振動又は衝撃により損傷し、又は作動しないものであること」の2点で、不適合の例として「損傷し、又は湿気を吸収したため、性能の著しく低下した発炎筒」が挙がっています。
ここに、有効期限・使用期限・製造年月という語は出てきません。保安基準にも、細目告示 第142条にも同じく出てきません。つまり、車検は期限ではなく状態を見ています。

POINT 02
発炎筒の期限は、どこを見て、どう数えるか
発炎筒の本体には、期限が印字されています。まずはそれを読みます。印字が薄れて読めないときは、買った日から数えることになります。
メーカーの案内では、マツダが「性能維持のため、ご購入日から4年間を目安に新品をお買い求めください」としています。起点は購入日です。あわせて、期間内であってもピック部にさびが出ていれば、速やかに本体ごと交換するよう案内しています。
「JIS で製造から4年と決まっている」という説明を見かけることがありますが、JIS D 5711 の本文は有償で、今回は内容を確かめられませんでした。確かめられたメーカーの案内は「購入日から4年を目安」で、起算点が違います。このページでは、確かめられたほうだけを書いています。
なお、発炎筒の代わりに LED の非常信号灯を積むこともできます。この場合は燃え尽きる期限ではなく、電池の消耗を見ることになります。審査事務規程 8-98 も、赤色合図灯について「電池が消耗したことにより性能の著しく低下した」ものを不適合の例に挙げています。
POINT 03
車検では見てもらえない3つ|パンク応急修理剤・チャイルドシート・キーの電池
ここからは、車検とまったく関係のないものです。期限が切れていても、車検で教えてもらえることはありません。
パンク応急修理剤は、ボトルに有効期限が表示されています。トヨタの電子取扱書は「パンク補修液の有効期限の確認は定期的に行ってください」「有効期限が切れたパンク補修液は使用しないでください」「有効期限が切れる前に交換してください」と案内しています。年数を示しているメーカーの記載は見つけられなかったので、ボトルの表示を読むのが確実です。
チャイルドシートには、適合する身長・体重とは別に「標準使用期間」があります。コンビは「チャイルドシートの『標準使用期間』は、新規購入日からの経過年数となり、製品区分により異なります」と説明し、期間を過ぎた場合は部品の経年劣化で本来の性能を果たせず危険を招くおそれがある、と注意しています。期間はメーカーと製品区分で違うので、本体のラベルと取扱説明書で確かめてください。下の表はコンビの例です。
スマートキーの電池は、ホンダが「電池寿命は、お客様のご使用状況により異なりますが約2年間です」、スバルが「電池の寿命は約1年~2年です」と案内しています。使っていない予備キーも、車との通信のために常に受信しているので消耗します。
| 規格 | 区分 | 標準使用期間 |
|---|---|---|
| UN R129 | 適合身長 40〜87cm | 5年 |
| UN R129 | 適合身長 40〜105cm | 8年 |
| UN R129 | 適合身長 40〜125cm / 40〜135cm | 10年 |
| UN R129 | 適合身長 76〜150cm | 12年 |
| UN R129 | 適合身長 100〜150cm | 10年 |
| UN R44 | G0(10kg未満)/ G0+(13kg未満) | 5年 |
| UN R44 | G01(18kgまで)/ G012・G0+12(25kgまで) | 8年 |
| UN R44 | G123(9〜36kg)/ G23(15〜36kg) | 10年 |
POINT 04
期限が分からなくなるのは、買った日を残していないから
4つを並べると、共通しているのは期限の数え方です。発炎筒は購入日から、チャイルドシートは新規購入日から、キーの電池は交換した日から数えます。パンク応急修理剤だけはボトルに期限そのものが書かれていますが、これも買ったときに見ておかないと、積みっぱなしのまま年が過ぎます。
つまり、期限が分からなくなる原因のほとんどは、買った日を残していないことです。コンビが、販売店の発行したレシート(領収書)と取扱説明書を保管するよう公式に案内しているのも、標準使用期間が購入日から数えるものだからです。
配布しているシートは、取得日と目安の年数を入れると、期限と「次に見る日」(期限の3か月前)が自動で出ます。印刷してダッシュボードに入れておくか、車検のたびに開く場所に置いておくと、次に迷いません。
POINT 05
買った日を、車の記録と同じ場所に置いておく
紙のシートで足りるなら、それがいちばん手軽です。ただ、紙は車検のときに見つからなくなりがちです。買った日とレシートの写真を、車の記録と同じ場所に置いておくと、次の車検のときにまとめて見返せます。
GarageLog では、作業日・内容・費用・走行距離と写真1枚を1件の記録として残せます。「発炎筒を交換」のように書いて日付を入れておけば、次に数えるときの起点になります。レシートを撮っておけば、購入日の証拠も一緒に残ります。Web版とiPhone版があり、全機能を無料で使えます。
車検の満了日を入れておくと、ホームに次の車検までの残り日数が出ます。車検の前に、このページのシートをもう一度開くきっかけにもなります。

COMMON MISTAKES
よくある失敗と直し方
NG「車検に通ったから、発炎筒の期限も大丈夫」と考える
こう直す:車検で見ているのは備付けと状態で、有効期限は検査の規程に出てきません。通ったことは、期限が切れていないことの証明にはなりません。
NG「期限切れだと車検に落ちる」と聞いて、あわてて買い替える
こう直す:期限は審査の項目ではないので、期限だけを理由に不適合になることはありません。ただし、湿気を吸って性能が著しく低下していると判断されれば不適合になりえます。状態を見て判断します。
NGパンク応急修理剤を、年数で数える
こう直す:メーカーが年数を示しているものは見つかりませんでした。トヨタの電子取扱書は「有効期限はボトルに表示されています」と案内しています。ボトルの表示を読んでください。
NGチャイルドシートの期限を、子どもの体格だけで考える
こう直す:身長や体重の適合範囲とは別に、標準使用期間があります。コンビの例では製品区分によって5〜12年です。本体のラベルと取扱説明書で、自分の製品の期間を確かめます。
NG予備キーの電池を放っておく
こう直す:スマートキーは車との通信のために常に受信しているため、使っていなくても電池が減ります(ホンダの案内)。主キーを替えたときに、予備キーも一緒に見ておきます。
DOWNLOAD
車載品の期限の控えをダウンロード
- 「車載品の期限」シート:取得日と目安の年数を入れると、期限と「次に見る日」(期限の3か月前)が自動で出る表。発炎筒・LED非常信号灯・パンク応急修理剤・チャイルドシート・ジュニアシート・スマートキーの電池(主キーと予備キー)の行を用意
- 「チャイルドシートの期間の例」シート:UN R129(身長区分)と UN R44(体重区分)の標準使用期間を並べた表(コンビの公式ページ・2026年10月25日確認)
- 「使い方」シート:期限の数え方のメーカー公式の記載、車検との関係(条文)、出典の一覧
GARAGELOG
買った日を、車の記録と同じ場所に。
GarageLogに記録を1件作っておくと、発炎筒やチャイルドシートを買った日が、車の履歴と同じ場所に残ります。レシートの写真も一緒に残せます。Web版・iPhone版とも全機能無料です。
FAQ
よくある質問
発炎筒の期限が切れていると、車検に落ちますか?+
期限だけを理由に落ちることはありません。車検で見るのは、非常信号用具が積んであるか(道路運送車両の保安基準 第43条の2)と、その状態です。検査の基準である審査事務規程 8-98 には「自ら発光するものであること」「振動又は衝撃により損傷し、又は作動しないものであること」とあり、不適合の例は「損傷し、又は湿気を吸収したため、性能の著しく低下した発炎筒」です。有効期限という語は出てきません。ただし、期限が切れた発炎筒が湿気を吸って性能が著しく低下していると判断されれば、不適合になりえます。「期限切れでも必ず通る」とも言えません。
発炎筒を積んでいないと、車検は通りませんか?+
通りません。道路運送車両の保安基準 第43条の2が、非常信号用具を備えなければならないと定めています。備付けは検査の項目です。期限とは別の話なので、まず積んであるかを確かめてください。
発炎筒の期限は何年ですか?+
本体に印字された期限が基準です。メーカーの案内では、マツダが「性能維持のため、ご購入日から4年間を目安に新品をお買い求めください」としています。起点は購入日です。「JIS で製造から4年」という説明も見かけますが、JIS D 5711 の本文は有償のため今回は確かめられず、確かめられたメーカーの案内とは起算点が違います。このページでは確かめられた内容だけを書いています。
発煙筒と発炎筒は違うものですか?+
法令で使われている語は「非常信号用具」で、車に備え付けられている赤い筒は、火をつけて赤い炎で知らせるものなので「発炎筒」と書くのが本来です。メーカーの部品名では「発煙筒」と表記されていることもあり、日常では混ぜて使われています。どちらも同じものを指していると考えて差し支えありません。
LEDの非常信号灯に替えても車検は通りますか?+
審査事務規程 8-98 は、赤色合図灯について「灯器が損傷し、若しくはレンズ面が著しく汚損し、又は電池が消耗したことにより性能の著しく低下した赤色合図灯」を不適合の例に挙げています。つまり、自ら発光し、損傷や電池の消耗で性能が著しく低下していない状態であることが求められます。製品が基準に適合しているかは、その製品の表示で確かめてください。
パンク応急修理剤の有効期限はどこに書いてありますか?+
ボトルに表示されています。トヨタの電子取扱書は「パンク補修液の有効期限の確認は定期的に行ってください。有効期限はボトルに表示されています」「有効期限が切れたパンク補修液は使用しないでください」と案内しています。年数を示しているメーカーの記載は見つけられませんでした。パンク応急修理剤は車検の検査項目ではないので、車検で教えてもらえるとは限りません。
チャイルドシートに使用期限はありますか?+
コンビは「チャイルドシートの『標準使用期間』は、新規購入日からの経過年数となり、製品区分により異なります」と案内しています。同社の例では、UN R129(身長区分)で5〜12年、UN R44(体重区分)で5〜10年です。期間を過ぎると部品の経年劣化で本来の性能を果たせず危険を招くおそれがある、とも書かれています。メーカーと製品区分で違うので、本体のラベルと取扱説明書で確かめてください。チャイルドシートは車検の検査項目ではありません。
スマートキーの電池はどのくらいで交換しますか?+
ホンダは「Hondaスマートキーは車両との通信のために常時受信動作をしております。その為、常に電池を消耗しています。電池寿命は、お客様のご使用状況により異なりますが約2年間です」と案内しています。スバルは、アクセスキーの電池の寿命を「約1年~2年」としています。使っていない予備キーも同じように消耗するので、主キーを替えるときに一緒に見ておくと確実です。
買った日が分からない車載品は、どう数えればよいですか?+
本体に期限の印字があれば、それが優先です。印字も買った日も分からないものは、確かめた日を起点に数え直すことになります。配布しているシートには取得日の欄があるので、今日の日付を入れて、次に見る日(期限の3か月前)を出しておくと、その先は迷いません。
SOURCES
参考情報
この記事の金額・制度に関する記載は、以下の公的機関の情報を参考にしています。最新の正確な内容は各機関の案内を確認してください。
- 国土交通省 道路運送車両の保安基準 第43条の2(非常信号用具)自動車には、非常時に使用する赤色の信号炎管等の非常信号用具であつて、告示で定める基準に適合するものを備えなければならない。条文に有効期限の定めは無い(2026年10月25日確認)
- 自動車技術総合機構 審査事務規程 第8章 8-98(継続検査・使用過程車の非常信号用具)性能要件は視認等による審査で「自ら発光するものであること」「振動又は衝撃により損傷し、又は作動しないものであること」。不適合の例は「電池が消耗したことにより性能の著しく低下した赤色合図灯」「損傷し、又は湿気を吸収したため、性能の著しく低下した発炎筒」。有効期限・使用期限・製造年月の語は出てこない(2026年10月25日確認)
- マツダ ピック付発煙筒(純正用品)「性能維持のため、ご購入日から4年間を目安に新品をお買い求めください。」「ピック部に錆の発生があった場合には、速やかに本体ごと交換してください。」(2026年10月25日確認)
- トヨタ 電子取扱書 パンクしたときは(タイヤパンク応急修理キット装着車)「パンク補修液の有効期限の確認は定期的に行ってください。有効期限はボトルに表示されています。」「有効期限が切れたパンク補修液は使用しないでください。」(2026年10月25日確認)
- コンビ チャイルドシートの安全な使いかた(標準使用期間)「チャイルドシートの『標準使用期間』は、新規購入日からの経過年数となり、製品区分により異なります。」UN R129 は身長区分で5〜12年、UN R44 は体重区分で5〜10年。期間経過後は部品の経年劣化により本来の性能を果せず危険を招くおそれ。購入日起算のため販売店発行のレシートと取扱説明書の保管を案内(2026年10月25日確認)
- Honda FAQ スマートキーの電池の寿命「Hondaスマートキーは車両との通信のために常時受信動作をしております。その為、常に電池を消耗しています。電池寿命は、お客様のご使用状況により異なりますが約2年間です。」(2026年10月25日確認)
- SUBARU FAQ アクセスキーの電池の寿命「電池の寿命は約1年~2年ですが、お車のご使用状態により消耗が異なるため、一律にはご案内できかねます。」(2026年10月25日確認)