整備記録 GUIDE
車のメンテナンスノートとは?ない・書いてないときの対処と自作テンプレート
車検証入れに入っている薄い冊子が、メンテナンスノートです。開いたことがない人も多いのですが、保証修理を受けるときと車を手放すときに、この冊子が物を言います。中古で買った車に付いていなかった、点検の欄が白紙だった、という場合にどこまで困るのかを、順に確かめます。
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メンテナンスノートは、自動車メーカーが新車に付けて渡す冊子で、保証書と、定期点検の結果を書く点検整備記録簿がとじ込まれています。法律で使用者に求められているのは点検整備記録簿を車に備え置いて記入することで、冊子そのものが無くても、記録簿の様式を別に用意すれば点検の記録は残せます。一方、メーカー保証の修理や保証の引き継ぎでは冊子の提示を求められることがあり、こちらは自作のノートでは代わりになりません。
NEXT ACTION
この記事の内容を、そのまま愛車の記録へ。
読んだ項目を忘れないうちに、GarageLogで車両ごとの履歴として残せます。

FOR YOU
この記事がおすすめの人
- 中古で買った車にメンテナンスノートが付いていなかった人
- メンテナンスノートの点検の欄が白紙で、このままでよいのか気になる人
- 冊子を失くした、または自分用の記録ノートを作りたい人
KEY POINTS
この記事の要点
- 1メンテナンスノートはメーカーが付ける冊子。保証書と点検整備記録簿がとじ込まれている
- 2法律が求めるのは点検整備記録簿の備え置きと記入。冊子が無くても様式を用意すれば記録は残せる
- 3メーカー保証の修理と引き継ぎには冊子の提示が要ることがある。自作のノートは代わりにならない
CHECKLIST
手元の冊子で確かめること
- 01保証書(保証登録書)のページに、販売店の記入と押印があるか
- 02保証の期間がまだ残っているか(新車登録日と走行距離)
- 03定期点検の記録簿のページに、点検日・走行距離・実施者が書かれているか
- 04最後に点検を受けた日と、そのときの走行距離
- 05前の持ち主の氏名・住所が書かれたページがあるか(手放すときに確かめる)
- 06冊子が無い場合、整備を頼んだ工場の明細や記録簿の写しが残っているか
STEP BY STEP
メンテナンスノートが無い・書いてないときの進め方
- STEP 01
保証が残っているかを先に確かめる
新車登録からの年数と走行距離を見ます。保証の期間内なら、冊子が無いままでは保証修理を受けられないことがあるので、買った販売店かメーカーの販売店に相談します。
- STEP 02
過去の点検の記録を集める
整備を頼んだ工場の明細、記録簿の写し、車検のときの書類を探します。前回の車検で点検の実施が確認できなかった車は、車検証(電子車検証は記録事項)に「点検整備記録簿記載なし」と書かれているので、そこも見ます。
- STEP 03
これからの記録の置き場所を決める
定期点検の結果は点検整備記録簿の様式に書き、車に備え置きます。オイル交換など法定点検以外の作業は、自作のノートやアプリに残します。
- STEP 04
最初の1枚に車両情報をまとめる
型式、オイルの粘度と量、タイヤサイズ、バッテリーの型式を1枚に書いておくと、部品を買うときや初めての工場に頼むときに迷いません。
- STEP 05
点検と整備のたびに1行足す
日付・走行距離・作業内容・実施者を書きます。走行距離が毎回入っていれば、次の時期の目安と、売るときの説明の両方に使えます。
POINT 01
メンテナンスノートに入っているもの
メンテナンスノートは、自動車メーカーが新車に付けて渡す冊子です。国土交通省は、定期点検の項目は点検整備記録簿に示されていて、自動車メーカーから提供されるメンテナンスノートに添付されていると案内しています。メーカーは、法定点検以外の点検整備に必要な情報も、この冊子で使用者に提供しています。
中身はメーカーによって少しずつ違いますが、おおむね次の3つでできています。
| とじ込まれているもの | 何に使うか | 失くしたときの影響 |
|---|---|---|
| 保証書・保証登録書 | メーカー保証の修理を受けるとき、保証を次の持ち主に引き継ぐとき | 提示できないと保証修理や引き継ぎを受けられないことがある |
| 点検整備記録簿 | 12ヶ月点検・24ヶ月点検の結果を書く。車検のときに提示する | 様式を別に用意すれば記録は続けられる。過去の記録は戻らない |
| メーカーが指定する点検・交換の案内 | 法定点検以外の点検や、定期交換部品の時期を確かめる | 取扱説明書や販売店で確かめられる |

POINT 02
法律が求めているのは「記録簿」で、冊子そのものではない
道路運送車両法第49条は、自動車の使用者に、点検整備記録簿を車に備え置き、定期点検や整備をしたときは遅滞なく記載することを求めています。書く内容は、点検の年月日、点検の結果、整備の概要、整備を完了した年月日などです。自家用乗用車の記録簿の保存期間は2年です(自動車点検基準第4条)。
つまり、求められているのは記録簿の備え置きと記入で、メーカーの冊子を持っていることではありません。冊子が無い車でも、記録簿の様式を別に用意して書けば、この決まりは満たせます。様式の入手先と書き方は24ヶ月点検整備記録簿の書き方にまとめています。
記録簿は使用者が自分で点検して記入することもできます。整備工場に頼んだ場合は、工場が記入して渡してくれます。
POINT 03
書いてない・付いていないと、どこで困るか
困る場面は3つあります。車検、メーカー保証、売却です。
車検では、記録簿で定期点検の実施が確認できないと、車検証(電子車検証は記録事項)に「点検整備記録簿記載なし」と記録されます。点検をしたのに記録簿に書いていない場合も同じ扱いになるので、点検した内容は記録簿に書いて持参します。
メーカー保証では、冊子そのものが要ります。たとえばトヨタの保証書(2022年10月版)は、保証修理を受けるときにメンテナンスノート(保証登録書を含む)を提示するよう求めていて、提示が無いときは保証修理を受けられないとしています。使用者が守る事項として、法令で定められた点検の実施と、定期点検整備の実施を記録したメンテナンスノートまたはその他の定期点検記録簿の保持も挙げられています。保証の条件はメーカーごとに違うので、自分の車の保証書で確かめてください。
売却では、点検と整備の履歴を示せるかどうかが、買い手への説明のしやすさに関わります。冊子が無くても、工場の明細や自分で付けた記録があれば説明の材料になります。まとめ方は車を売却する前に整備履歴をまとめる方法にあります。
POINT 04
中古車に付いていなかった・失くしたときの頼み先
保証書の再発行は、誰でも頼めるわけではありません。トヨタの保証書(2022年10月版)では、保証書・保証登録書を破損または紛失した場合、発行を受けた本人からの申し出に限り、発行の手続きをした販売店で再発行するとしています。保証の期間が残っている車を中古で手に入れた場合は、前の持ち主から冊子ごと受け取り、販売店で引き継ぎの手続きをする形になります。同じ保証書は、冊子の提示が無い場合は引き継ぎを断るとしています。
過去の点検や整備の記録は、冊子を作り直しても戻りません。ただし、認証を受けた整備工場は、分解を伴う整備(特定整備)をしたときに特定整備記録簿の写しを使用者に渡すことと、その記録簿を2年間保存することが義務づけられています(道路運送車両法第91条)。整備を頼んだ工場が分かっていれば、問い合わせてみる価値があります。
記録がまったく残っていない中古車は、買った時点を起点に記録を始めます。最初に何を点検し、何を控えておくかは中古車を買ったら最初に何をする?にまとめています。納車がこれからなら、冊子が付いているかを受け取りの場で確かめられます。当日に見る書類は納車チェックリストにあります。
POINT 05
自作するなら、この3枚に分ける
冊子が無い車や、冊子とは別に自分用の記録を付けたい場合は、次の3枚に分けると続けやすくなります。配布しているテンプレートも、この3枚でできています。
- 車両情報:型式、車台番号、オイルの粘度と量、タイヤサイズ、バッテリーの型式、車検の満了日。最初に1回書けば済む
- 定期点検の一覧:点検日、走行距離、12ヶ月点検か24ヶ月点検か、実施者、整備したもの、記録簿をしまった場所
- 整備・交換の記録:オイル交換やタイヤ交換など、法定点検以外の作業を1行1作業で書く

POINT 06
紙のノートとアプリの使い分け
紙のノートは、車に積んでおけて、工場の人にそのまま見せられるのが強みです。弱いのは、前回の交換がいつだったかを探すときと、レシートや写真を一緒に残したいときです。
GarageLog では、整備の記録に写真や領収書を添付でき、記入済みの記録簿を撮影して残すこともできます。紙の冊子や記録簿は車に備え置いたまま、控えをアプリ側に持つ使い方ができます。メーカーの保証書の代わりにはならないので、冊子は捨てずに保管してください。

COMMON MISTAKES
よくある失敗と直し方
NG自作のノートがあれば、メーカーの冊子は要らないと考える
こう直す:保証修理と保証の引き継ぎでは、メーカーの保証書がとじ込まれた冊子の提示を求められることがあります。保証の期間内は冊子を車と一緒に保管します。
NG冊子が無いので、点検の記録は付けられないと考える
こう直す:点検整備記録簿の様式は、用品店の市販品や整備振興会の用紙、ダウンロード様式でも用意できます。冊子が無くても記録は残せます。
NG点検の欄が白紙のまま車検に出す
こう直す:記録簿で点検の実施が確認できないと、車検証に「点検整備記録簿記載なし」と記録されます。点検した内容は記録簿に書いて持参します。
DOWNLOAD
自作メンテナンスノートをダウンロード
- 「車両情報」シート:型式・オイルの粘度と量・タイヤサイズなどを1枚にまとめる表(記入例つき)
- 「定期点検の一覧」シート:12ヶ月点検・24ヶ月点検のたびに1行足す表
- 「整備・交換の記録」シート:オイル交換やタイヤ交換などを1行1作業で書く表
- 各シートは A4 横で1ページ幅に収まる設定。印刷して車に積んでおけます
- 「使い方」シート:メーカーの冊子や法定の記録簿との違いと、書き方
GARAGELOG
冊子は車に、控えは手元に。
GarageLogなら、点検や整備の記録に写真と領収書を添えて残せます。記入済みの記録簿も撮影して保管できます。
FAQ
よくある質問
メンテナンスノートとは何ですか?+
メンテナンスノートは、自動車メーカーが新車に付けて渡す冊子です。保証書(保証登録書)と、定期点検の結果を書く点検整備記録簿がとじ込まれていて、メーカーが指定する点検や定期交換部品の案内も載っています。整備手帳、サービスブックと呼ぶメーカーもあります。
メンテナンスノートが無いと車検に通りませんか?+
メンテナンスノートが無いこと自体で車検に落ちるわけではありません。車検で見られるのは点検整備記録簿で、記録簿で定期点検の実施が確認できないと、車検証に「点検整備記録簿記載なし」と記録されます。冊子が無い車は、記録簿の様式を別に用意して書きます。
メンテナンスノートに何も書いてないのですが、問題がありますか?+
定期点検をしたのに記録簿の欄が白紙だと、点検の実施を示せません。道路運送車両法第49条は、点検や整備をしたときに遅滞なく記録簿に記載するよう使用者に求めています。メーカー保証でも、定期点検整備の実施を記録した記録簿の保持が条件に挙げられていることがあります。次の点検から記入を始めてください。
メンテナンスノートは再発行できますか?+
メーカーによります。トヨタの保証書(2022年10月版)では、保証書・保証登録書は発行を受けた本人からの申し出に限り、発行の手続きをした販売店で再発行するとしています。再発行しても、過去の点検の記録は戻りません。自分の車の保証書か、販売店で確かめてください。
メンテナンスノートを自作してもよいですか?+
自分用の記録として作るのは自由です。ただし、自作のノートはメーカーの保証書の代わりにはならず、定期点検の項目ごとの結果は点検整備記録簿の様式に書く必要があります。自作のノートは、車両情報・定期点検の一覧・整備と交換の記録の3枚に分けると続けやすくなります。
中古車を買ったらメンテナンスノートが付いていませんでした。どうすればよいですか?+
保証の期間が残っているかを先に確かめ、残っていれば買った販売店に相談します。過去の整備を頼んだ工場が分かれば、記録簿の写しが残っていないか問い合わせます。記録が残っていない場合は、買った時点の走行距離を起点に、点検と整備の記録を新しく付け始めます。
車を売るとき、メンテナンスノートは渡すものですか?+
保証の期間が残っている車は、冊子を車と一緒に渡します。トヨタの保証書(2022年10月版)は、冊子の提示が無い場合は保証の引き継ぎを断るとして、譲渡のときは車とセットで渡すよう求めています。前の持ち主の氏名や住所が書かれたページがあるので、渡す前に中身を確かめてください。
SOURCES
参考情報
この記事の金額・制度に関する記載は、以下の公的機関の情報を参考にしています。最新の正確な内容は各機関の案内を確認してください。
- 国土交通省 点検整備の種類定期点検項目は点検整備記録簿に示され、自動車メーカーから提供されるメンテナンスノートに添付されていること。メーカーが法定点検以外の点検整備に必要な情報をメンテナンスノートとして提供していること(2026年10月4日確認)
- e-Gov 法令検索 道路運送車両法第49条(点検整備記録簿の備え置きと記載事項)、第91条(自動車特定整備事業者による特定整備記録簿の写しの交付と2年間の保存)(2026年10月4日確認)
- e-Gov 法令検索 自動車点検基準第4条(点検整備記録簿の記載事項と保存期間)(2026年10月4日確認)
- 国土交通省 点検整備実施状況について 車検証への記録が始まりました車検時に記録簿の提示がない等で点検の実施が確認できない場合は「点検整備記録簿記載なし」と記録(2026年9月30日確認)
- トヨタ自動車 保証書(No. T112・2022年10月7日)保証修理時のメンテナンスノート(保証登録書を含む)の提示、使用者が守る事項(点検の実施と記録簿の保持)、二次保証の条件、保証書・保証登録書の再発行(2026年10月4日確認)